Excel Address関数の7つの実例、4つの参照形式を含む

Excelでは、Address関数を使用して、行番号と列番号で指定されたセルの位置を返します。セル参照の種類、参照形式、および参照するワークシートを指定できます。 参照形式は 、[絶対参照]、[行は絶対参照、列は相対参照]、[行は相対参照、列は絶対参照]、[相対参照] の4つがあります。

Address関数はセルの位置をテキストで返すため、その返す結果では、Indirect関数でテキストをセルへの参照に変換する必要があります。また、OffSet、Match、Sum、Row、およびColumn関数と組み合わせて特定の機能を実現します。例えば、Indirect + Address + Row + Columnは指定された行から始まるデータを抽出し、OffSet + Indirect + Address + Matchはデータを検索し、Sum + OffSet + Indirect + Addressは複数のテーブルを合計します。

Excel Address関数の書式

書式

ADDRESS(Row_Num, Column_Num, [Abs_Num], [A1], [Sheet_Text])

日本語の書式:

ADDRESS(行番号, 列番号, [参照の型], [a1], [シート名])

説明:

1、Abs_Numはオプションです。省略するまたは1の場合は[行列が絶対参照]を返し、2の場合は[行が絶対参照、列が相対参照]を返し、3の場合は[行が相対参照、列が絶対参照]を返します。 4の場合は[行列が相対参照]を返します。

2、A1はオプションです。省略するまたはTrueの場合、A1形式の参照を返します。Falseの場合、R1C1形式の参照を返します。Rは行番号を表し、Cは列番号を表します。

3、Sheet_Textはオプションです。省略する場合は、現在のワークシートを参照することを意味します。外部ワークシートを参照する場合は、Sheet2などのワークシート名を記述するだけでいいです。

Excel Address関数の使い方と実例

オプション引数の省略の実例

1、セルE2をダブルクリックし、数式=ADDRESS(2,3)をE2にコピーして、Enterキーを押すと、セルへの参照の結果が$C$2を返します。操作の過程は次の図に表示します。

2、数式の説明:

数式=ADDRESS(2,3)の2は行番号、つまり2行目で、3は列番号、つまり3列目です。数式の後にある3つの引数が省略されています。3番目の引数は[参照の種類]で、省略した場合絶対参照を返し、結果は$C$2になります。4番目の引数は[参照形式]で、省略した場合、参照がA1形式であることを意味します。[シート名]は5番目の引数で、省略した場合は現在のワークシートのセルを参照することを意味します。数式の意味は次のとおりです。テキストで現在のワークシートの2行目と3列目に対応するセルへの絶対参照を返し、A1形式の参照を返します。

4つの参照の種類を返す実例

1、セルA11をダブルクリックし、数式=ADDRESS(7,4,1)をセルA11にコピーし、Enterキーを押して$D$7を返します。セルB11をダブルクリックし、同じ式をB11に貼り付け、1を2に変更して、Enterキーを押すと、D$7を返します。また、セルC11をダブルクリックし、同じ数式をセルC11にコピーし、1を3に変更し、Enterキーを押し、$D7を返します。最後はセルD11をダブルクリックし、同じ数式をD11にコピーし、1を4に変更し、Enterを押します。 D7を返します。操作手順は次の図で表示します。

2、数式の説明:

A、数式=ADDRESS(7,4,1)は、テキストで7行目と4列目のセルを[絶対参照]で返し、結果は$D$7です。$は絶対参照を意味します。列と行の前に$を追加して、列と行を絶対参照することを意味します。下または右にドラッグすると、D7はD8、D9、……になりませんし、E7、F7にもなりません。

B、数式=ADDRESS(7,4,2)の3番目の引数は2に変更し、[行が絶対参照、列が相対参照]をテキストで返すことを意味します。結果はD$7を返します。 セルへの参照を返します。下にドラッグする場合、D7はD8、D9、…になりませんが、右にドラッグすると、D7はE7、F7、…になります。

C、数式=ADDRESS(7,4,3)の3番目の引数[参照の種類]は3です。[行が相対参照、列が絶対参照]をテキストで返すことを意味します。結果は$D7を返します。下にドラッグする場合、D7はD8、D9、…に変わりますが、右にドラッグすると、D7はE7、F7、…に変わりません。

D、数式=ADDRESS(7,4,4)の3番目の引数は4です。[行列が相対参照]をテキストで返すことを意味します。結果はD7を返します。下にドラッグする場合、D7はD8、D9、…になり、右にドラッグすると、D7もE7、F7、…になります。

参照形式はA1およびR1C1の実例

1、セルE2をダブルクリックし、数式=ADDRESS(6,1,,1)をE2にコピーし、Enterキーを押すと$A$6を返します。セルE3をダブルクリックし、同じ式をE3にコピーして、最後の1を0に変更します。Enterキーを押してR6C1を返します。操作手順は次の図で表示します。

2、数式の説明:

A、数式=ADDRESS(6,1,,1)は、テキストで6行目と1列目に対応するセルの参照を返します。3番目の引数を省略し、デフォルトで絶対参照を返します。4番目の引数は1(True)です。A1形式で$A$6を返します。

B、数式=ADDRESS(6,1,,0)は、テキストで6行目と1列目の対応するセルの絶対参照を返します。4番目の引数は0(False)であり、R1C1形式で返すことを意味します。結果はR6C1を返します。

外部ワークシートを参照の実例

1、同じドキュメントの他のワークシートを参照する場合:他のワークシート[12月]のセルD5を参照する場合は、現在のワークシートは「11月」です。セルE2をダブルクリックして、数式=ADDRESS(5,4,,,”12月”) をセルE2にコピーし、Enterキーを押して[‘12月’!$D$5]を返します。

2、さまざまなドキュメントのワークシートの1つを参照する場合:[エクセル]ドキュメントの[学生名簿]でのD5を参照する場合は、セルE3をダブルクリックし、数式 =ADDRESS(5,4,,,”[エクセル.xlsx]学生名簿”)をセルE3にコピーし、Enterキーを押して、[エクセル.xlsx]学生名簿!$D$5を返します。操作手順は次の図で表示します。

3、数式の説明:

A、数式=ADDRESS(5,4,,,”12月”) は、ワークシート 11月内の他のワークシート “12月”のセルD5への絶対参照です。2つのワークシートは同じドキュメント内にあるため、ワークシートの前にファイル名を追加する必要はありません。

B、数式=ADDRESS(5,4,,,”[エクセル.xlsx]学生名簿”)は、別のドキュメント(エクセル.xlsx)から”学生名簿”のセルD5をテキストで絶対参照を返します。 数式が配置されているドキュメントは、セルを参照するドキュメントと同じドキュメントではないため、[参照の名称]「にはドキュメント名とシート名を付ける必要があり、ドキュメント名には拡張子を付ける必要があります。そうしないと、ドキュメントが見つかりません。例えば、数式にある[excel教程.xlsx]學生表です。参照されるセルの値を表示するためにIndirect関数を追加する必要があります。数式は=INDIRECT(ADDRESS(5,4,,,”[エクセル.xlsx]学生名簿”))になります。 数式が正しい値を返す前に、参照されているドキュメントを開く必要があります。そうしないと、参照エラー値#REF!を返します。

Excel Address関数の実例

Indirect + Address + Row + Columnの組み合わせによって指定された行からデータを抽出する

1、3行目から任意の行のデータを抽出する場合、 セルA9をダブルクリックし、数式=INDIRECT(ADDRESS(ROW($A3),COLUMN()))をセルA9にコピーし、Enterキーを押して、[ティッシュ]を返します。セルA9を選択し、マウスをセルA9の右下に移動し、黒い十字になってから、セルD9まで右にドラッグすると、3行目のデータが抽出されます。もう一度下にドラッグすると、1行ずつ表示されます。 4つの行の範囲を下にドラッグすると、テーブル内4つの行のデータが抽出されます。操作手順は次の図で表示します。

2、数式=INDIRECT(ADDRESS(ROW($A3),COLUMN()))の説明:

A、$A3は列が絶対参照、行が相対参照を意味します。下にドラッグすると、A3はA4、A5などに変わります。右にドラッグすると、A3はB3、C3などに変わりません。これは、下にドラッグする場合、 行番号は増加し、列番号は変更しないことを意味します。

B、ROW($A3)はA3の行番号3を返し、COLUMN()は数式が配置されている列の列番号1を返し、ADDRESS(ROW($A3),COLUMN())はADDRESS(3,1)になります。テキストで3行目と1列目に対応するセルの絶対参照($A$3)を返します。

C、数式は=INDIRECT(“$A$3”)になり、最後にIndirect関数を使用してテキスト “$A$3″への参照を返します。つまり、セルA3の内容を返します。

D、数式がセルB10にある場合、$A3は$A4になり、ROW($A4)はセルA4の行番号4を返し、COLUMN() はセルB10の列番号2を返します。数式は=INDIRECT(ADDRESS(4,2))になります。計算すると=INDIRECT(“$B$4”)になり、最終的にセルB4の内容 “A”を返します。

OffSet + Indirect + Address + Matchの組み合わせによってデータを検索する

1、名前に基づいて役職を検索する場合。セルB12をダブルクリックし、数式=OFFSET(INDIRECT(ADDRESS(MATCH(A12,A1:A9,),1)),,2)をセルB12にコピーし、Enterキーを押して山口さんの職位[社員]を返します。セルA12の名前を高橋に変更すると、職位は[部長]になります。操作手順は次の図で表示します。

2、数式=OFFSET(INDIRECT(ADDRESS(MATCH(A12,A1:A9,),1)),,2) の説明:

A、MATCH(A12,A1:A9,)は、セルA1:A9の範囲にセルA12の値を検索します。最後の引数が省略され、デフォルトで0となり、完全一致で結果は6です。

B、次にADDRESS(MATCH(A12,A1:A9,),1)はADDRESS(6,1)になります。後ろにある3つの引数が省略されているため、すべてデフォルト値になり、6行目と1列目に対応するセルは絶対参照で返されます。結果は$A$6です。

C、Address関数はテキストを返すため、Indirect関数を使用してテキストを参照に変換する必要があります。INDIRECT(“$A$6”)は$A$6を返します。

D、数式は=OFFSET($A$6,,2)になり、セルA6に基づいて、セルA6の右側にある2列を離れたセル参照を返します。つまり、セルC6への参照を返します。つまり、セルC6の内容”社員”を返します。OffSet関数は、2番目の引数の行番号を省略してデフォルトで0にします。また、4番目と5番目の引数の高さと幅を省略し、デフォルトでセルA6と同じ高さと幅にします。

Sum + OffSet + Indirect + Addressの組み合わせによってマルチテーブルの合計を実現する

1、10月から12月までの販売数量を合計したい場合、毎月の販売数量は異なるシートに記述し、シート名は当月になります。今は10月の販売数量を計算するため、セルB2をダブルクリックして、数式=SUM(OFFSET(INDIRECT(ADDRESS(1,4,,,A2&”月”)),1,,6))をセルB2にコピーし、Enterキーを押して合計結果4013を返します。またセルB2を選択し、数式を下にコピーして、11月と12月の販売数量を計算します。操作手順は次の図で表示します。

2、数式=SUM(OFFSET(INDIRECT(ADDRESS(1,4,,,A2&”月”)),1,,6))の説明:

A、A2&”月”は、ワークシートの名前を結合するために使用されます。セルA2の10と “月”は、&で結合されて、 “10月”になります。

B、ADDRESS(1,4,,,A2&”月”)はADDRESS(1,4,,,”10月”)になり、ワークシート “10月”の1行目と4列目に対応するセルを絶対参照で返します。結果はテキストの10月’!$D$1です。

C、また、Indirect関数でテキストの10月’!$D$1をセルへの参照にし、つまり INDIRECT(“’10月’!$D$1”)です。’10月’!$D$1を返します。

D、数式は=SUM(OFFSET(’10月’!$D$1,1,,6))になります。計算すると、ワークシート[10月]のセルD1を基準として、セルD1の次の行、0列、高さが6、幅が1のセルの参照を返します。つまり、$D$2:$D$7を返します。

E、数式は=SUM(’10月’!$D$2:$D$7)になり、最後にSum関数でD2:D7範囲内の数値を合計します。

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